今日から使える時間術ー月平均30時間の残業を削減して自由を得る方法ー
■はじめに
毎日遅くまで残業のあなた。いつもより2時間会社を出る時間が早かったらどう過ごしますか?
多くの時間術に関するビジネス書に書かれている内容は、
・誰にもジャマされない「集中時間」を作る
・仕事を「細分化」してスケジュール化する
・仮の「制限時間」を設ける
などなど、どれもきちんと実施すれば確かに効果が期待されそうなものばかりです。
しかし、このように思ったことはありませんか?
「電話がかかれば出ない訳にはいかないし、上司や先輩から声をかけられたら後回しにする訳にもいかない。こんな状況で、どうやって自分の時間をコントロールすればいいのか。」
私も電話や、相談などの声掛けを頻繁に受ける立場にあるので、一日の平均回数を調べてみました。
・電 話:1時間に4回
・声掛け:1時間に3~4回
15分の集中時間を確保することも難しい私ですが、これから紹介する取り組みを実践することで、月の残業時間を平均して30時間削減することに成功しました。
仕事の内容や自身の立場が人それぞれ違うように、時間の使い方にもその人に合ったものがきっとあります。
もしあなたが私と似たような境遇でしたら、これからご紹介する時間術がきっと役に立ち、自分のやりたいことにもっと時間を割くことができるようになります。
【目次】
■本記事を書くにあたっての参考書籍
・週40時間の自由をつくる 超時間術[メンタリストDaigo著]
・自分を操る超集中力[メンタリストDaigo著]
・1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣[ケビン・クルーズ著]
・全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術[デビット・アレン著]
■そもそも時間が足りないと感じる理由
日本人の平均年間労働時間は、1970年の2,200時間以降、減り続けています。
OECDが発表した2018年の最新データを見ても、日本の年間平均労働時間は、22位の1680時間であり、3位の韓国(2005時間)、11位のアメリカ(1786時間)と比べても、大幅に少ないことが分かります。
このように、労働時間は減り続けているのに時間が足りないと感じるのには、大きく≪不安とストレス≫の2つに原因があり、以下の負のスパイラルに陥っているためです。
◆時間がないという「焦りとパニック」
↓
◆生産性の低下
↓
◆物理的な時間の減少
次章以降では、それらを踏まえ、私が月30時間の残業削減に成功したメソッドを[精神面(考え方)]と[行動面]に分けて紹介していきます。
■時間術[精神面]
①タイムイズライフ
「時は金なり」という言葉がありますが、時間はお金では買えません。失った時間は取り戻せないのです。
まずは「なによりも時間が一番かけがえのないものである。」と心構えをつくりましょう。
②1日は1440分しかない
先ほどの話に関連しますが、時間を[時間単位]から[分単位]で考えましょう。
分単位にすることで、時間はより身近なものになります。
8時間働くのであれば480分です。「今日の勤務時間」を分単位で付せんに書き、すぐ目に付く場所に貼りましょう。
それだけで、時間が有限であることを認識し、ダラダラと働くことがなくなります。
③心を落ち着かせるための呼吸法
科学の世界でも効果が認められている、不安とストレスの対処方法が「呼吸」です。
私が思う一番簡単なものは【パワーブリージング】。
その方法は「息を吸った時間と倍の時間で息を吐く」これだけです。
5秒間息を吸ったら10秒間息を吐く。それだけで心が落ち着き、冷静になることができます。
■時間術_行動面
①朝が最強の時間
よく聞く時間術である「誰にもジャマされない集中時間をつくる」、これは普通のサラリーマンにとっては難しい場合も多いと思います。
ではどうすれば?答えは簡単です。「朝いつもより30分早く出勤」すればいいのです。
この静かな時間は日中の倍以上の価値があります。
朝早く出勤して、その分早く帰って早く寝る。
はじめは難しいかもしれませんが、生活のリズムを徐々に朝型に変えていきましょう。
※「朝早く来た分の給料は出ないくせに、残業代が減るじゃないか。」という考え方はやめましょう。
【残業しないで結果を出す人】【残業が多くてそこそこの結果を出す人】、会社がどちらを評価するかは、少し考えればわかるかと思います。
朝早く出勤することは、あなたの出世にもつながるのです。
②すべてを一枚の紙に書きだす
やらなければならないことがたくさんありすぎて、頭の中がいつもグチャグチャになってしまうと、不安やストレス、マルチタスクの原因になってしまいます。
デビット・アレンが提唱するGTDでは、まず【一枚の紙とペン】を用意します。
そして「あなたが仕事で気になっているタスク」を全て書き出します。
質よりも量にこだわって、とにかくたくさん書き出すことがポイントです。
書き出したタスクはまず、【やるべきこと】【やらなくてもいいこと】に振り分けましょう。
③10分仕事とそれ以外
②で【やるべきこと】として振り分けたタスクは、【10分で終わるもの】【それ以外】に再び振り分けます。
10分仕事はすぐ目に付く場所に付せんやWordでまとめ、手が空いた時にすぐに取り掛かれるようにしましょう。
それ以外については、完了までの段取りを細かくつくり、それぞれの期限をスケジュールに落とし込みましょう。
これにより、自分がやるべきことが明確になって頭がスッキリした状態で働くことができます。
④集中力の向上と持続
集中力は、実は食事に気を配るだけでも劇的な効果があるということが、脳科学や栄養学の分野で証明されています。
では、どのように食事をとればいいのかというと、【低GI食品】と【間食】がキーワードです。
低GI食品とは、「血糖値がゆるやかに変化する食品」のことを言い、反対に高GI食品は「血糖値が急激に上昇・低下する食品」のことを言います。
集中力は、血糖値の上昇により高まり、低下により下がるため、低GI食品を取ることで、集中力を長く保つことができます。
低GI食品と高GI食品 |
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低 |
中 |
高 |
全粒粉パン・肉、魚介類・キノコ類・チーズ・ヨーグルト |
パスタ・サツマイモ ・バナナ |
食パン・うどん・白米 ・じゃがいも |
しかし、3度の食事を低GI食品で組み立てたとしても、3時間弱で血糖値は低下し始めます。そこで役に立つのが【間食】です。
特に、ナッツ類やカボチャ・ヒマワリの種は、理想的な低GI食品であることに加えて、集中力を高める栄養素が豊富です。
食べるときは、手のひら一杯分くらいのナッツ類を、食後から2時間半~3時間後の、血糖値の低下が始まる30分前を目安に摂取するといいでしょう。
■最後に
今回は、私が読んだ多くの書籍の中から、実際にやってみて効果を実感したもの、そして今でも続けられているものを、厳選して紹介しました。
今日から使える簡単なテクニックで、当たり前とも言える内容ですが、実際に驚くほどの効果を実感できます。
まずは一つでもいいので実践していただき、あなただけの時間が増えれば幸いです。