失敗しない仕事の始め方!正しい【報・連・相】の型を学んで新社会人が同期と差をつける方法
■はじめに
4月からビジネスマンとして新たな一歩を踏み出すあなた。
ワクワクする反面、こう不安に思っていませんか?
「社会人として、何をはじめに学んだらいいんだろう。」
「ミスしたらどうしよう。」
「うまく職場に馴染めるだろうか。」
そんな不安を解決するのが、「報告・連絡・相談」です。
今やだれもが知っている当たり前の「報・連・相」を、何よりも先に正しく知ることで、次の3つのメリットを得られます。
①仕事のゴールを間違えない
②仕事の質を高める
③良好な人間関係を築く
なぜ、何よりも先に「報・連・相」なのか。
昨年、私の職場に新卒で配属された、佐藤くん(仮)を例に説明します。
佐藤君は、上司から「ウチでやっている〇〇サービスについて、他社とのサービスを比較するための一覧表をつくって。」と言われました。
しかし、佐藤君は結果を残そうと張り切った結果、いつの間にか上司からの指示はそっちのけで、「自社のサービスの改善報告書」を作っていました。
誰もそんなことは頼んでいませんし、求めていません。
結局、佐藤君の仕事は別の人間が急いで片付けることに。
佐藤くんは自分の力だけでやろうと意気込んでいたため、誰にも相談や報告をしていませんでした。
このように、自分だけで仕事を進めてしまうと、
●上司が求める結果(水準)と、自分が目指すゴールにズレが生じます。
●上司からのフィードバックがないことで、ミスや遅れの原因になり、結果に影響が出ます。
●仕事を任せた上司はもちろん、フォローする他の社員にも迷惑をかけます。
結果を残そう!という意識はとても重要ですが、自分だけで完結する仕事なんてほとんどありません。
その意気込みが空回りしないよう、まずは、「報・連・相」をしっかりと学びましょう。
目次
■報・連・相のキホン
①細かいことでも何でも言う
上司は、部下に仕事を任せた責任があるため、あなたの一挙手一投足を気にかけます。
だから、細かいことでもなんでもいいので、まずは「報告するクセ」をつけましょう。
私のおすすめは、朝イチに「今日やることリスト」を上司に提出し、終業前に結果の報告をして、フィードバックをもらうことです。
また、朝イチ、終業前と時間を決めることで、上司もあなたのために、あらかじめ時間を確保してくれるようになります。
②悪い情報ほど早く言う
新人のやらかしなんて、発覚時点では大したことない状況がほとんどです。
大抵の諸先輩方が、若かりし頃に経験していることでしょう。
しかし、時間が経てば経つほど事態は悪化します。
言いづらい案件ほど早く話して、気持ちを次に切り替えましょう。
③自分の意見をもつ
「どうしたらいいですかね…?」の先頭に「自分はこう思うのですが、」をつけ足しましょう。
相談を丸投げして人に判断を委ねてばかりでは、「自分の仕事を主体的に進めることができません。」
あなたの仕事はあなたのモノです。責任をもって取り組みましょう。
■報告のポイント
①正しい報告の手順
(1)目 的・・・まず、何についての報告なのか、案件名と目的を述べる。
(2)結 論・・・話の要点となる「結論はこうです」を述べる
(3)補足説明・・・結論などを補足するため「背景・状況・経緯」を述べる。
②話に区切りをつける
報告をする際、「〇〇の件について~、~で、~のところ、~だったので、」など、句読点をつけずダラダラと話してしまっては、話の要点が見えず、相手をイライラさせる原因になります。
大切なことを適切な言葉で簡略に説明するよう心がけましょう。
■連絡のポイント
報告が仕事の経過や結果といった「結論」を伝えるのに対し、連絡は情報を互いに共有したり、相手へ行動を依頼するための「事実」を伝えることを言います。
①正しい連絡の手順
(1)目的・・・まず、何についての連絡なのか、案件名と目的を述べる
(2)事実・・・話の要点となる事実「今なにが起きているか」の部分を述べる
(3)影響・・・事実によって、「相手にどのような影響があるのか」を述べる
(4)依頼・・・相手に依頼したい行動は何か、その期限はいつかを述べる
②連絡の方法
あなたの職場によって取るべき方法は異なりますが、なるべくメールで済ませましょう。
基本的に、電話、面会での説明は、相手の時間を奪う行為です。
電話は特に時間泥棒の側面が顕著で、相手が今何をしているのか分からないにも関わらず、一方的に電話かけることで、相手の作業を中断してしまいます。
デキるビジネスマンほど、時間を大切にします。
■相談のポイント
①正しい相談の手順
(1)目的・・・まず、何についての相談なのか、案件名と目的を述べる
(2)事実・・・話の要点となる事実「今なにが起きているか」の部分を述べる
(3)背景・・・なぜそれが起きているのかを述べる
(4)意見・・・事実に対して自分の意見を述べる
(5)伺い・・・あなたはどう思うか、意見を伺う
相談において最も大切なことは冒頭の「キホン」でもお伝えしましたが、「自分の意見」を持つことです。
自分の意見がないと、相手の言い分を鵜呑みにしかねません。
また、複数の人から意見があれば、何を参考にすればいいのかわからなくなり、パニックになります。
だから、相談に臨む際は必ず「自分はこう思う」を明確にしてから、話しかけましょう。
その他に大切なことは、あくまでも相手の意見は参考として聞くことです。
例えば、「偉い人との飲み会は断ったらダメだ。」と上司から言われたとします。
この意見の本質は、飲み会に参加することではなく、コミュニケーションの重要性です。
相手と良い関係を作るのであれば、こまめにメールするだけでもいいのではないでしょうか。
最後に判断を下すのは、「自分の仕事として受け持ったあなたです。」
相手の意見が何を意図するものなのか、本質を見極めましょう。
②相談は信頼の証
自分には解決できない問題を、相手に意見を伺う相談という行為は、裏を返せば「相手への信頼」を示すものです。
私も後輩から相談されると「よし、かわいい後輩の頼みだ。一肌脱いでやるか!」と思います。
すなわち、良い相談は人間関係を良好にします。
きちんと自分の意見を持ち、分からないことは上司を頼りましょう。
■最後に
報告・連絡・相談には、それぞれ決まった「型」があります。
この型を習得することで、あなたは必ず「デキる新人」になることができます。
ただし、気を付けてほしいのは、報・連・相は当たり前のこと、ということです。
だから、周囲より早く走ることができるのは短い期間です。
マリオカートのスタートダッシュのように、すぐに普通のスピードに戻ってしまうため、努力をしないで何となく過ごせば、すぐに抜かされてしまいます。
もしあなたがビジネスマンとしての成長を望むのであれば、スタートだけの1位で満足せず、努力を続けましょう。