この一冊だけでOK!【スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン】から学ぶプレゼンの基本にして極意
■はじめに
人前でプレゼンをすることになった時、あなたは真っ先に何を思いますか?
「できるかな…」、「恥ずかしいな…」、「失敗したらどうしよう…」
と、不安や恐怖を感じる人は、ぜひ、今回ご紹介する本、カーマイン・ガロ氏の著書
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼンを読んでみてください。
私はこの本を読んで実践することで、以下の変化を実感しました。
・リラックスして、楽しんで話をすることができるようになった
・話の筋道を組み立て、論理的に話すことができるようになった
・相手の心を掴んで、行動に移させることができる ようになった
この本は約400ページの大ボリュームで構成されているため、大切なところだけまとめてご紹介していきます。
ちなみに、私のビジネスマン人生初のプレゼンは、約2年前の24歳の時でした。
プレゼンの相手は、関係各社の管理職クラス。しかも120人。
私の担当業務を他社へ紹介して、そこでの導入を促す、といった内容です。
準備期間は1か月、与えられたプレゼン時間はなんと30分!
さすがに、頭に不安がよぎりました。
しかし、さすがはプレゼンの代名詞とも言えるスティーブ・ジョブズ。
10冊ほど、別の著者の関連書を買いましたが、大切なことは全てジョブズが教えてくれました。
この本の冒頭では、ジョブズのテクニックの一部を手に入れるだけでも、他よりも一歩抜きん出た存在になることができる、と述べられています。
実際にそのとおりになりました。
あなたもこの記事をご覧になり、ぜひ「プレゼン力」の向上につなげてもらえればうれしいです。
目次
◼️プレゼン能力が高いメリット
①自分の自信につながる
人は感情の生き物であるといいます。
だから、自分の言葉によって相手が行動に移すということは、自分には相手の感情に訴えかける力があるということです。
その力はあなたの自信になり、会議・打合せ・営業・後輩指導など、さまざまなビジネスシーンにおいて活躍します。
②会社での信頼につながる
話の筋道を組み立て、論理的に話を話ができるようになれば、そこに説得力が生まれます。
「○○の話には説得力がある。」という評価は、すなわち自分への信頼につながります。
信頼は、人と人がかかわるビジネスにおいて、何にも代えがたい財産になります。
③リーダーとしての資質が高まる
リーダーに求められるスキルの一つに「チームのモチベーションを高める」ことがあります。
例えばジョブズは、iphoneを手にすることで聴衆の生活がどう変化するのか。
そんなワクワクする夢を観客と共有したことで、iphoneは大人気商品になりました。
リーダーも一緒です。
このプロジェクトにどんな意味があるのか、なぜやる必要があるのか。
効果的に伝えることで、チームの士気を高め、円滑に事業を進めることができます。
◼️プレゼン能力が低いデメリット
話す力は仕事の結果に直結します。
説得力・信憑性に欠ける話や、自分には関係ない話を、最後まで親身になって聞いてくれるほど、社会は甘くないからです。
あなたは、自分の時間が犠牲になるのに、無駄な話を最後まで真剣に聞いていますか?
■ジョブズのテクニック_思考編
まず初めに、聴衆は話の中身、すなわち製品自体には興味がありません。
聴衆が知りたいことは、なぜ気に掛ける必要があるのか、ということです。
例えば、あなたがこの記事を見ている理由は「プレゼン力の向上」が目的だと思います。
それなのに「プレゼンの定義は~、歴史は~」、なんて書いたら「そんなことを聞きたいんじゃない!」と思いますよね?
まずは聴衆の一番大切な問いを考え、その答えを用意しなければなりません。
また、この話を聞くことで、自分にどのようなメリットがあるのかを伝えることも重要です。
■ジョブズのテクニック_資料編
①ロードマップはアナログで
準備期間の1/3はここで使いましょう。それほど重要な作業です。
最初に紙とペンを使って、アイデアをざっくりと出してから、簡単な話の流れをつくります。
また、その際、以下のポイントを意識してみましょう。
そのステップを経てから、データで資料作成に入ります。
・見出し
聴衆に一つだけ知ってほしいとしたら何を伝えたいか。
それを簡単に伝え、聴衆に覚えてもらうためにどうすればいいのか考えましょう。
私が感動したジョブズの見出しは、ipodの発表時の「1,000曲をポケットに」です。
鳥肌が立つほどの完成度ですよね。
・3つのキーメッセージ
見出しが決まったら、聞き手に持って帰ってほしい3つの大切なメッセージを考えましょう。
2つでも4つでもなく、3つです。
近年の学説では、人が楽に思い出せるのは3つ程度という説が一般的になっています。
また、3大○○、三銃士、三匹の子豚・・・いずれも3です。
3の方がまとまりがよく、聴衆にとっても覚えやすいということですね。
・例え話
見出し、キーメッセージが決まったら、○○とは○○である。といった例え話をくっつけましょう。
例えば、「人間は考える葦」であるなど。
私がぱっと思い浮かんだものは、「プレゼンとは愛の告白である※」でした。
※ジョブズは大好きなアップル製品を、熱く情熱的に説明するので、告白みたいだと思ったからです
2つを頭の中で比較することで、より記憶に残りやすくなります。
②数字は身近に
数字は、そのまま伝えても力を発揮しません。
例えば「高齢化率」。
2019年の最新調査では、日本の人口に対する65歳以上の高齢者の割合は28.4パーセントの約3500万人です。
これだけ聞いても、どのくらいの規模感かわかりませんよね?
なので、「夕食の買い物をしに寄ったスーパーで、レジに並んでいる客の3人に一人が高齢者」とか、
「いつもの通勤バスの乗客の、3人に一人が高齢者」など、聞き手の状況によって、その数字が身近に感じ取れるように例えていきましょう。
③シンプルの追求
プレゼンは口頭をメインに行うもので、あくまでも資料はその補足にすぎません。
なんでもスライドに書いてしまうのは、プレゼンターの怠慢です。
特に、一つのスライドに何個も箇条書きしたり、漫画のコマ割りように左を見て次に右を見るようなスライドは、典型的なダメ資料です。
記憶は聴覚と視覚をリンクさせることで、更に定着します。
スライドはシンプルを至上として、重要なメッセージだけを載せましょう。
■ジョブズのテクニック_話し方編
簡単にまとめると、下記の5STEPによって練習することで、話す内容を忘れることなく、スラスラと話せるようになります。
①スライドごとにしゃべる内容(台本)を作る
②台本の中のキーワードをハイライト(強調)して、練習する
③キーワード以外を削除して練習する。
④このスライドで知ってほしい1つのことを自問自答し、頭に叩き込んで練習する。
⑤台本を全て削除し、本番のように練習する。
これだけでも、最低でも4回練習することになります。
更に私のお勧めは、この練習を他の人に見てもらうことです。
昼休み中だったら同僚や後輩に、家に帰ってからだったら家族に見てもらい、フィードバックをもらいましょう。
人に見てもらうことが難しい場合は、カラオケ店などで、動画を撮影して自分で反省することもお勧めです。
また、意外にできていないのが【身振り手振り】。
直立不動では、自信がなさそうに見えてしまいます。
私は、話のうまい人をYouTubeで探して、身振り手振りをマネしていました。
最低限、手は下げないことを意識しましょう。
■最後に
プレゼン力は、書く力(コピーライティング)と肩を並べる、ビジネスマンにとって最も実用的なスキルだと思います。
この力があれば、日常的な仕事で活躍することはもちろん、今の仕事を辞めても、いつでもどこでも話す力は活かされるからです。
話す力は稼ぐ力。
少し文章が長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事が、あなたのプレゼン力の向上に、少しでもお役に立てれば幸いです。